いやー大好評で終わったアニメ「薬屋のひとりごと」第1期。アニメ第2期も楽しみです。
ところでアニメ(特に少しミステリー要素を含むやつとか)を一回見てもあれって結局どういう事だったの?なんかわからなかったんだってばよ。ってなることありませんか?
かく言う僕は覚えが悪くてそんな疑問だらけになることがたくさんあります。
原作も何度も読んでるのにすぐ忘れちゃう…
そんな疑問だらけの状態の僕の心を少しでも整えるべく当ブログでも「薬屋のひとりごと」を研究していきたいと思います。
そんな疑問だらけの状態の僕の心を少しでも整えるべく当ブログでも「薬屋のひとりごと」を研究していきたいと思います。詳しい人には物足りないかもですがチョコレートの作り方のおさらいにでもどうぞ( ^ω^)・・・
- なんで猫猫は媚薬としてチョコレートを調薬したんだっけ?
- なんで壬氏は猫猫に媚薬を調合させたんだっけ?
チョコレート(媚薬)の調薬ってどういう事?
ちなみにこのころ猫猫は壬氏に言われて翡翠宮に来て毒見役に就いたばかりの時期のお話です。
猫猫が媚薬を調薬することになったきっかけは?
まず初めに毒見役の侍女として翡翠宮で働くことになったはずの猫猫がなぜ調薬することになったか?
それは、壬氏とのこんなやり取りがあったから※小説の順番で紹介します。
壬氏が「異民族討伐部隊の集団中毒事件」について猫猫に意見を求める➡猫猫の意見により村の容疑がはれる➡壬氏は何かを思いつく➡催淫剤入りの包子を猫猫に味見させようとする➡そして猫猫に向かって
媚薬を作ってくれないか?
それに対し一瞬、怪訝な顔押してしまう猫猫でしたが
作る=調薬
という事に気が付きテンション上昇。とてもうれしそうにしながらこう答えるのです。
時間と材料と道具さえあればそれに準ずるものなら作れます
猫猫は薬屋の娘というのもありますが、自分の体で毒実験をしてしまうマッドサイエンティストな一面があります。
そんな彼女にとって調薬という作業はとっても大好物。喜んで引き受けるのでした。
それでいよいよチョコレートづくりに入っていくわけですが
あれ、なんで媚薬って言われて猫猫はチョコレートを作ったんだっけ?
という疑問が浮かびます。現代人にとっては普通に食べるお菓子ですからね。それについて解説していきますがその前に冷蔵庫なんてないこの時代のチョコレートの作り方からご紹介していきます。
猫猫のチョコレート調薬レシピ
- 可可阿(カカオ)の粉末
- 牛乳
- バター
- 砂糖
- 蜂蜜
- 蒸留酒
- 香草油
- 乾燥した果実
- 先の1~7の材料を混ぜ合わせていい感じのとろみがついた液状にします
- その液体を乾燥した果実をくぐらせます
- バットに並べ冷やします
- 1で作ったチョコレート液はもったいないので麺麭にでも吸わせておきましょう
これで冷えて固まるまで待つだけです。
まだ暑い季節。猫猫は水がめに水をはりそれにバットを浮かべてチョコを冷やしていました。まだ暑い時期で氷が手に入らない状況、猫猫は水の蒸発によって水がめ内部が外気より温度が下がることを利用したのです。
今なら冷蔵庫に入れて冷やせばいいですが、この時代は創意工夫がより必要だったんですね。
猫猫の知識がすごすぎてちょっと引くレベル…
学校に行ったわけでもないのに気化熱を利用して冷やすとかやばくないですか?普段からいろんな現象に興味を持って観察する子なのかもしれませんね猫猫は。
そしてようやく気になるこの疑問↓↓
チョコレートを調薬した理由は?
結論から言ってしまうと過去にこんな経験をしていたから。
猫猫は一度だけ可可阿(カカオ)を食べたことがあった。粉を練って砂糖を固めたもので、功克力(チョコレート)と、くれた遊女は言った。指先ほどの欠片だったが、食べると、きつめの蒸留酒を飲み干した気分になった。妙に気分が明るくなった。
日向夏(2014). 「薬屋のひとりごと」ヒーロー文庫
現代の感覚から言えばチョコレートといえばスウィーツの一分野という印象がありますよね?
でも当時はれっきとした薬。なんせこの「薬屋のひとりごと」は
玉露で酔っぱらう人がいるような時代のお話
そりゃチョコレートだって鼻血出ちゃう人もいるぐらいだし強壮剤の役割も果たしそうなもの。
そしてチョコレートには「テオブロミン」とかいう成分があってこんな働きをするとか。
カカオ豆を原料に作られるチョコレートやココアに多く含まれる成分。血管を拡張させて血流量を上げ、体温を上昇させる働きがある。脳内物質のセロトニンに働きかけて、食欲を抑え、リラックスさせる作用もある。また強心作用、腎血管の拡張、尿細管の再吸収抑制などで利尿効果があるとされる。カフェインと同じ仲間だが、中枢興奮作用はカフェインより弱い。
引用元:テオブロミン:サプリメント事典:日経Gooday(グッデイ) より
まあ、簡単に言って血行が良くなって体ポッポしてホニャララみたいな感じですかね。
この時代の人は慣れていないのでとっても効き目が出るであろうことが予想されますね。
子供のころチョコレート食べたりエッチぃ本見せられて鼻血出したことを思い出すなぁ。
子供のころは刺激物に慣れていませんからね。この時代の人たちと同じような反応をしてしまったんでしょう。
まぁ子供なんでそういう元気になっちゃうような効果は感じませんでしたけれども。
猫猫のチョコレート効果のほどは?
気になるチョコレートの効果のほどですがぶっちゃけていってしまうと
それはこの一文からも非常によくわかります。
婉曲な物言いをすれば、そこには桃色とも薄紅色ともいうべき空間が広がっていた。3人の侍女たちが身体を寄せ合い、眠っていた。服は乱れ、めくれ上がった裳からなまめかしく太腿がのぞいていた。
日向夏(2014). 「薬屋のひとりごと」ヒーロー文庫
アニメ版でそのシーンを見た時の僕の視線はもちろん釘付け。家にだれもいなくてよかった…
猫猫が余ったチョコレートの液をしみこませた麺麭を厨房に置いておいたわけですが、それをただのおやつと思って食べてしまったことが原因でしょう。香りが良いでしょうからつい手も出ちゃいますよねきっと。
いい匂いがしてもよくわからんもののつまみ食いは危険( ´艸`)
その後、玉葉妃と壬氏の前で説明したうえで壬氏にチョコレートを渡すのでした。
そして気になるこの疑問。
えっ、なんで壬氏は猫猫に媚薬を調合させたんだっけ?
猫猫に媚薬を作らせるって響きに興奮した変態さんってことだったっけ?と思った方、
まぁちょっとどころではなく、彼の仕事が大きく関連しているんです。それについてこれから解説していきます。
でも完全には否定しきれないのが壬氏くんの魅力°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°
時々感じる彼の癖がねまたこの物語のいいスパイスになっていますよね。
媚薬の調合をお願いした壬氏の目的は?
壬氏が媚薬を調合させたのは簡単に言って
これには壬氏の役割が大きくかかわっています。
壬氏の担う役割とは?
壬氏は後宮内の妃がその位にふさわしい人物か見極めるための選出基準。
壬氏の持つ美貌は女官たちの試金石
美貌にやられて彼に手を出そうとする妃もいれば、逆に玉葉妃や梨花妃のような皇帝に対する忠誠心をもちちゃんとしたふるまいをする妃もいる。それをふるいにかけるような役割があります。
吾主ながら、ひどい方である。自分と国に都合の良い妃をそろえさせ、子を産ませ、その能力がないとあらば切り捨てる。
日向夏(2014). 「薬屋のひとりごと」ヒーロー文庫
この一文からわかる通り、切り捨てる人を決める必要があります。
必要がないと判断された妃をタイミングを見計らって、実家に帰らせたり、官に下賜されたりしてリストラしていくわけです。
今回、下賜されることになった「芙蓉妃」という中級妃。スムーズに下賜に持ち込むために壬氏は計略を立てるわけです。
芙蓉妃とその貰い手になる武官は同じ故郷で過ごした幼馴染。幼馴染は異民族討伐で武勲を立て、その勲功として褒賞を許され下賜を強く願い出たとのこと。
とアニメや小説だと表現されているのはここまで。サンデーコミックス版ではさらに猫猫のこんな推測が追加されてます。
芙蓉妃が武官に寄せる思いを知っていたものがいたとする。そのものは恋文に媚薬を添えて、堅物武官に届ける手助けをした。その上で武官の功を取り上げるよう働き掛けたら…?
日向夏,倉田三ノ路,しのとうこ(2018)「薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~ 1」サンデーGXコミックス
これを踏まえると壬氏が武官が下賜を強く言い出すように仕向けたようにも見えますね。
小説とアニメと漫画で少しずつ違うの面白いな…
それにしてもあの若さで人の命運を握るような人事をしないといけないとか大変そうですよね。ほかにもいろいろ仕事は抱えているようですし。
媚薬を利用した計略の成否は?
のちの「幽霊騒動」につながっていきますが、無事に芙蓉妃が幼馴染武官に下賜されることが決定。
そして芙蓉妃は下賜されるまでの間、幽霊騒動(夢遊病を詐病)を引き起こし自身の貞操を守り抜きます。
彼女たちにとっては最良の結果を迎えられたのです。
さて、今回の壬氏の行動はあくまで仕事として打算的になされたことなのか、それとも彼のやさしさから来たものなのかは本人のみぞ知るという事で。
そういうのを勝手に想像するのもアニメの醍醐味だったりして
まとめ
今回は薬屋のひとりごとのアニメでいうと第2話『不愛想な薬師』と第3話『幽霊騒動』に関わるチョコレートを題材に掘り下げてみました、改めてポイントをまとめると下記の2つに絞られます。
- 猫猫が媚薬としてチョコレートを調合したのは過去の経験から効果が高いと知っていたから
- 壬氏が媚薬を作らせたのは芙蓉妃をスムーズに下賜させるため
いやー、一つのメディアだけでは壬氏の媚薬を作らせた意図をなかなか読み解けませんでした。媚薬はいったい何だったんだ?ってなる人が多いのも頷けました。
調べるのに結構時間かかりましたからね。アニメと小説と漫画、少しずつ切り口が違っていてとても興味深いと感じることも多くてとても楽しい記事づくりでした。