第18話『羅漢』では変な眼鏡の男の「羅漢」と怪しい女「翆玲」今後どう物語に絡んでくるのか気になる終わり方でしたね。第19話は今までの事件につながりがみえてきたり、猫猫が熱い一面を見せたりと見どころが多く心配にもなる回でした。
アニメ『薬屋のひとりごと』第19話あらすじと感想
それではまずはサブタイから。なんともまぁ哲学的なサブタイです。
話的には哲学的でめちゃくちゃ難しいというわけでもなく
今まで猫猫が謎解きしてきた事件が偶然で起きたのではなく偶然だったのか何者かが狙った必然だったのかそんな疑念が浮かんでくる回なのです。
まじかーこうやってつなげてくるのねーって感じでした。ここから先はネタバレを含むのでお嫌な方は読み飛ばしてください。
この回の主な登場人物
- 猫猫(まおまお)・・・この物語の主人公。花街の薬屋の娘。故あって今は後宮勤め。
- 壬氏(じんし)・・・美貌の宦官。猫猫曰く顔だけは無駄にいい。後宮で強い権力を持っている。
- 高順(がおしゅん)・・・壬氏のお目付け役の武官。まめで気が利く人。宦官?
- 羅漢(らかん)・・・軍部の高官でとっても胡散臭い。囲碁や象棋が好き?
- 李白(りはく)・・・若い武官で出世株?筋骨隆々、白鈴姐さん狙いの人。
- 翠苓(すいれい)・・・外廷で働く謎の多い官女。この回は話題に出るだけ。
背景に浮かんでくる一人の女
冒頭、壬氏が執務室で羅漢と猫猫の事を思い悩んでました。
気になる女性もその父親っぽい人物も癖が強い…
一方そのころ猫猫の元には李白が駆け込んできて気になる話をします。
困ったことに、倉庫で小火が起きたあの事件の時に別の倉庫では盗みがあったとのこと。盗まれたのはいくつかの祭具。時代背景的に結構大事なものですので、李白と猫猫は人目を避けてこそこそ話。
詳しく聞いてみると様々な事情が重なり祭具がまともに管理ができていない状況だったとのこと。
小火と同時に起きた窃盗➡倉庫の管理者は同じ時期で食中毒で不在➡亡くなった前任の祭具管理者(浩然)は事故で塩の過剰摂取死亡…
この時点で偶然にしてはいろいろ重なりすぎていると猫猫は疑念を抱きます。
ダメおしで小火の原因になったキセル。
ボヤ騒ぎがあった夜、倉庫番が一人で歩く官女を城の外まで案内したところお礼としてそのキセルをもらいました。
見るからに目からして立派なキセル。ちょっと使ってみたくなって試してみたら小火騒動…
そしてその官女は背が高く薬の匂いがしたとのことで、猫猫はとある人物が思い当たります。
そう18話で出てきた怪しい女こと翆玲です。
憶測でものを言っちゃいけないといわれて育った猫猫は明言は避けその三つの事件の重なりあいの中に長身の官女に似た人物がいたのではないかと李白に示唆。
李白は思わず猫猫をほめたたえますが褒め方が悪かったようで、壬氏に柱の陰からジト目で覗かれます。
こわっ‼そりゃ自分になつかない猫がひそひそ話してたら嫉妬もしちゃうよねー
猫猫は李白のことを姐さんの身請け先候補として考えてるから嫉妬してもしょうがないんですけどね…
調査開始は褒美のため
そして執務室で猫猫を尋問?する壬氏。気になるのは李白との関係ばかり。
それに対し猫猫は淡々と事件の報告を開始します。
詳細を聞いた壬氏は猫猫が乗り気ではない様子に気が付いてとある餌を掲げます。
それは「牛黄」
薬の一種で、千匹に一等ぐらいの割合でとれるという牛の胆石とのこと。猫猫は当然大興奮。
冬虫夏草といい牛黄といい薬好きにもほどがあるやろ猫猫…。おもちゃをもらって喜ぶ子供の様でかわいくもあるけど。
そんなわけで調査開始です。
食中毒の官も、浩然も礼部で祭祀に関わる官吏だったことがわかりました。
そして書庫で調査を進める猫猫は調査を手伝ってくれている官から祭事場の資料を見せてもらいます。
それには大掛かりな祭具の図面が載っていて…。書庫の官吏なのにやけに詳しい様子の彼は以前は礼部にいたのですがとある進言し飛ばされたようなのです。
問題の祭具は垂をかけた柱が横倒しにして金物で吊られ垂幕がかけられた感じのもの。
下の画像でいうと真ん中上部の上の方に垂れ幕が何枚か並んでかかってますよね。たぶんそれです。
そしてその祭具で重要なパーツの金物が無くなれば作り直すはずだと考える猫猫。
作り直すというキーワードから以前に関わった3兄弟の工房のことを思い出します。
第16話『鉛』で出てきた箪笥のカギ穴に詰まっていた金属低温融解する金属が出てきていましたね?
それと祭具を吊る金物が頭をよぎって、猫猫はその狙いをこう推理してしまいます。
祭具の柱を頭上から落とすつもりだと
これには猫猫も焦ります。急ぎその官吏に次の祭祀はいつかと尋ねると
猫猫の立場の弱さと後押しする羅漢
的中してしまうことを恐れた猫猫はとにかく祭祀場に急ぎますがもちろんすぐには入れません。
入れてくれと警備の男にいうも通してもらえず。彼女はあえて喧嘩を売るような物言いをして…
気を失いそうになった猫猫。何とか立ち上がり入れてくれとなおも言い募ります。
そんなとき現れたのが羅漢。軍部の高官の彼が警備の者に彼女を通すようにとりなします。猫猫は羅漢が後押ししてくれたことに嫌な気持ちになりながらもその好機を生かし祭祀場に駆け込むのでした。
それにしても羅漢はやはり父親なわけで娘が殴られてけがをしたことをめちゃくちゃ切れてましたね。彼に同意して警備の男に怒りを覚えもしましたが、警備にはなんで羅漢がそんな切れてるのかわからないだろうからビビっている様子が可哀そうな気もしてしまいました…
最初から羅漢が動いていれば殴られることもなかった?
やんごとないお方=壬氏?
何とか祭事場に入ることができた猫猫。
すると柱を吊る金具がろうそくや香の熱で暖められ軋み始めます。そして下にはやんごとなきお方が…
それを見た猫猫は必死にそのお方に飛びつきます。
その直後、ガシャーンと大きな音を立て柱が床に叩きつけられるのでした。
何とかやんごとなきお方を助けることができた猫猫でしたが彼女は足に大きな切り傷を負うのでした。
彼女が傷の様子をながめていると祭事の行っていた方から声をかけられます。その声の持主は壬氏。
猫猫はそんな状況でも壬氏に聞いたのは牛黄のこと。「それどころじゃないだろう」と返す壬氏。
それはもう心配そうに猫猫のことを見つめます。朦朧としていた猫猫は
どうして壬氏がここにいるのか、なんでそんな表情をしているのか
そんな疑問を抱きながら気を失いました。
そして最後シーンでは壬氏はそれはもう大事な宝物を守るように猫猫を抱きかかえ歩いてどこかに向かいます。足から垂れ落ちる血が痛々しくどうなってしまうのかとても心配になってしまう終わり方。
猫猫を抱きかかえた壬氏とすれ違う羅漢の表情と言ったらもう…
まとめ!!
もー猫猫ったらすごい。
仕事に対する義務感や正義感だけだったのかな?壬氏が祭祀取り仕切っているのではないかとなんとなくは気が付いてたんじゃないかなと思ってしまいました。壬氏を助けるためだからこそ必死だったんじゃないかなぁなんて…。
それがどんな感情からくるものなのかはまだわからんけれど…
祭祀に関わる多くの人間は猫猫に間接的に助けられているんだから感謝しなさいよーって思いますよね。
だってもしやんごとなき方に柱が降っていたらたくさんのものが処分されたでしょうからね…
それにしても羅漢の立場つらいというかなんというか。父親だとも言えないし、目の前で娘をぶん殴る輩おるし、大事そうに抱えて出てくる偉い人おるし、猫猫は血を垂らしているし…。
関わりたいのに関われない歯がゆい気持ちなのかな知らんけど。あの人ひねくれてるしよく分からないしなぁ。
壬氏はもう自分のために必死になって助けてくれた猫猫に対して想いを強くするんでしょうね。
でも好きな女性がこんなにボロボロになってたらありがとうの前に心配する気持ちばかり出てきそう…
お姫様抱っこで祭祀場から出て歩いていくシーンはなんか美しいようで垂れる血が痛々しく早く止血してくれーと見ていてひやひやしましたね。
そして次回予告で元気そうな猫猫を見て一安心。いやー次回が楽しみです。