第20話『曼荼羅華』で明かされた翠苓の死体の入れ替えトリック。今回はその謎を…というわけではなく。
サブタイトルからわかる通りとある妓女の見受け話にまつわる騒動。ひとりの男の覚悟と勘違いのお話。
ミステリー要素も薄くただ楽しくみられる回でした。そんなわけで今回も感想です。
アニメ「薬屋のひとりごと」第21話のあらすじと感想
そんな第21話の気になるサブタイトルは
最初の心ここに在らずな李白が出てきます。緑青館三姫の身請け話の噂を気にして。
その相手がそういう道のプロとは言え好きな人と会えなくなるかもしれないと考えたら気が気じゃないですもんね。シーンはすぐに移り変わり猫猫がやぶ医者の元へ訪れます。
この回の主な登場人物
- 猫猫(まおまお)・・・この物語の主人公。花街の薬屋の娘。故あって今は宮廷勤め。
- 壬氏(じんし)・・・美貌の宦官。猫猫曰く顔だけは無駄にいい。後宮で強い権力を持っている。
- 高順(がおしゅん)・・・壬氏のお目付け役の武官。まめで気が利く人。宦官?
- 李白(りはく)・・・若い武官で出世株?筋骨隆々、白鈴姐さん狙いの人。
- 羅漢(らかん)・・・軍部の高官でとっても胡散臭い。囲碁や象棋が好き?
- やぶ医者・・・虞淵(グエン)って名前らしい。後宮の医官。やぶ医者。
やぶ医者さんさんざん出てくるけど名前も検索してやっとわかる感じで脇役半端ないです。なんかシンパシーを感じてしまいますがこいつも自分もいいやつです。ぜひ応援してやってください。
やぶ医者は苦労人
掃除をやった後はお茶の時間。やぶ医者さんがお茶を出してくれます。
茶菓子を出してくれたやぶ医者に対しボンボンだなと観察をする猫猫。
皿に使われている紙が質の良いと気がつきます。
その紙はやぶ医者の実家が先導して作っていて宮廷御用達だとか。
昔は作るだけ利益が出ていたけど、木の伐採を禁止されて結構大変で。ヤブ医者さんは宦官になったみたい。
確かになんかボンボンっぽい見た目ですが、やぶ医者さん結構な苦労人。ただの自分の味方に甘いおっちゃんじゃないんです。
国の決めたことが産業に即影響してしまうような時代背景って生きていくのは大変そう。
まぁ現在も結構大変ですけれど
紙の品質と牛の関係
悩める李白の様子を挟み、あくる日もやぶ医者の元へ掃除に訪れる猫猫。
そこには手紙を読みながら悩むやぶさん。
なんでも実家の紙が御用達ではなくなりそうだと。沢山作れるようになるって言ってたのにどうしてなんだろうと嘆きます。
材料も工程も昔から変えてはおらず力仕事を牛に変えただけらしい。
手紙使われている紙を猫猫が確かめてみると強度が弱いことに気が付きます。そこで紙の作り方について聞いていきます。その過程で閃きます。
閃いた猫猫が用意したのは濃い目に作った葛湯。
やぶさんがそれを飲もうとするも…
湯呑に張り付いて飲めないほどの粘度でした。猫猫はその葛湯を飲みやすくする方法を伝えます。がそれは…
唾液をまぜることで葛湯が緩くなるのです。
そこで猫猫は葛湯と糊が似ているという話をしてやぶ医者さんに糊にも似たようなことがと促しますが……
察しの悪いやぶさん…大丈夫かと思ってしまいました。でもまぁねしょうがないよね。牛がどこで水を飲んでいるかそれが大事っぽい。
この時代背景で猫猫すげぇなやっぱ
身請けの条件
翡翠宮に猫猫が戻ると李白からの呼び出し。その内容は妓女の身請け金について。
一瞬あきれてしまう猫猫でしたがちゃんと彼の質問に答えます。
で肝心な金額は李白が彼女の割と好みのタイプなんと李白の給金の10倍。さすが六娼館の3姫の一人だからバカ高いらしい。
李白を助けるため?彼の体が白鈴姐さんの好みかどうか見てやることになりますが…
李白にふんどし以外をすべて脱がせて肉体を見分を進める猫猫。なんか盛り上がって珍しくこんなしぐさをしていました。君に決めたっ!!とでも言いだしそう。
いろいろなマッスルなポーズをとらせ確認した結果、筋肉は合格点だという結論に。
そして最後はふんどしの中身という段階で壬氏が割り込みます。惜しかったーもう少しでR指定になりかねないところでしたね。
明るく挨拶をする猫猫でしたが当然説教されて…。お決まりの猫猫の雑な?状況説明。
それにより深まる壬氏の勘違い。李白の体は均整のとれたいい体だという話になり壬氏は嫉妬した発言をします。それに対し猫猫も勘違い。わざとかこの二人は!!といいたくなるほどのすれ違い。
やっぱりこの猫猫×壬氏のやり取りは面白い
そして壬氏による李白の面接。このシーンの壬氏のめちゃくちゃ怪しげな笑顔ときたらたまりません。
身構える李白に対し壬氏がとある提案をします。途中、猫猫について話題に出た時、李白のとあるセリフに壬氏の反応するのご面白いです。
自分はあんな感じなのにと悔しがっているのかただの独占欲かわからんけれど。
壬氏が李白について調べた結果の話がから目利きの軍師(羅漢)のお眼鏡にかなった人物らしく。
悩む李白ではありましたが、最終的に申し出は断ります。白鈴への熱い思いと自分の稼いだ金で身請けを実現したいという決意をもって。
いやーかっけーな李白。僕なら借りたいといって壬氏に幻滅されそうです。そして李白はその時でから全力で取り組むことに決めたようでした。
でお相手の白鈴姉さんの見た目は若くまだまだ現役で大活躍できそうな感じです。だってこれですよ?
最後のシーンで羅漢が出てきて「青い薔薇」とつぶやきめちゃくちゃ悪そうな笑みを浮かべます。なんだか怖いけど原作を読んでおくとお前ただただ愛情深いだけやんとかにやにやしちゃう感じ。
まとめ!
紙の強度の話ではなんで猫猫そんなこと知ってるのよって思ってしまうような内容でした。
消化酵素とかその辺のデータ的なものは時代背景的にはないでしょうし、何なら現代でも知らない人いるんじゃ?きっと学識的にいたのではなく普段の生活とかで経験則的に知っていたのかもですね。
そう思うとちょっとした現象とかをよくよく観察して調べたりしてみるのもなかなか興味深いかもしれません。すでに知っている人の多い知識だとしても自分が経験することでまた違った視点が持てたりもてなかったり…知らんけど。
李白の白鈴への思いや身請けに対する姿勢は僕は尊敬の念を覚えてしまいました。
見方によっては風俗で働く女性にほれ込んで自分の女にしてやろうと頑張っているだけだろうと捉えてしまう人もいるかもしれません。そういう一面も完全にないとは言えないのでしょうけど。
でも彼の場合のそれは、商品として買い取りたいとかそういう感じではなく立派な仕事を持つ一人の女性として向き合い惚れこみ幸せにしたいと考えているわけです。
まぁそんな感じの人だから僕らの猫もなついたのでしょうね。
そして壬氏さん猫猫のこと好きすぎやろ。「うちの猫」って呼んでるし。
まぁ私のって言わないだけまだましなのかな?あの人に言ったら怒りそうな気もするけど。
次回はそのあの人がつぶやいた「青い薔薇」がサブタイトル。自然界にないはずのそれはどう物語に出てくるのか楽しみですね。