第2話『不愛想な薬師』で毒見役という役割を与えられた猫猫。事件解決のヒントとなる知識を提供したり、媚薬を調整したり薬の材料を見て興奮したり、いろいろな一面を見せてくれました。
壬氏の猫猫への絡み方は若干あれでしたが玉葉妃はかわいいし、侍女たちはいい人ぞろい。高順は気が利くという働きやすい環境でよかった。
そして第3話の見どころは?
- 後宮内で広がる白い女の幽霊に噂。この噂に関わっていく猫猫と、女の幽霊の正体。
- また想い人を残して後宮に来ることになってしまった女のしたたかな恋路。それを知った女たちの反応は。
そんな見どころのある第3話のあらすじと感想を書いていきたいと思います。
アニメ『薬屋のひとりごと』第3話あらすじと感想
前話の終わり際に出てきた夜中に城壁の上で踊る白い人影。「城壁の上で女の幽霊が踊っている」といううわさが後宮内に広まった。よくある幽霊話と興味のなかった猫猫でしたが、壬氏に夢遊病についてきかれて幽霊の正体を確かめることになってしまい・・・
この回の主な登場人物
- 猫猫(まおまお)・・・この物語の主人公。花街の薬屋の娘。故あって今は後宮勤め。
- 壬氏(じんし)・・・美貌の宦官。猫猫曰く顔だけは無駄にいい。後宮で強い権力を持っている。
- 高順(がおしゅん)・・・壬氏のお目付け役の武官。まめで気が利く人。宦官?
- 玉葉妃(ぎょくようひ)・・・もっとも皇帝の寵愛を受けているといわれる上級妃の一人。
- 翡翠宮の面々・・・玉葉妃の宮である翡翠宮。そこで働く侍女たち。
- 芙蓉妃・・・踊りの得意な中級妃。とある病気が理由で下賜されることに?
- 小蘭(しゃおらん)・・・後宮の下女。猫猫と仲がいい。噂好きの娘。
幽霊の噂と夢遊病
後宮で広まる幽霊の噂
冒頭、芙蓉妃が下賜されることが決まったと告げられるシーンから始まります。
場面は変わり翡翠宮の侍女仲間から噂の話を聞いた猫猫。噂に詳しい小蘭に詳しいこんな話を聞きます
半月くらい前から白い女の幽霊が月の下で東門の城壁の上で毎晩、宙を舞っているというもの
それを聞いた猫猫は冷静に考察。よくある幽霊話と大して気にしません。
そのあと、猫猫はやぶ医者のもとに向かいます。
月の下で踊る女はとてもきれいに映ったんだろうなぁと思います。美しいからこそより怖いというか…
幽霊=夢遊病?
やぶ医者のもとでお茶をしようとしていた猫猫。
そこに壬氏がやってきて幽霊騒動の話を切り出されます。
最初無関心の様子だった猫猫でしたが夢遊病の話をされ思わず興味を示してしまいました。
猫猫に粘着質に絡む壬氏。仕方なしに猫猫は調査を引き受けることに。
その夜、高順に連れられて東門の城壁に向かう猫猫。高順にこんな注意をされます。
「壬氏様に毛虫でも見るような眼を向けるのはやめていただけませんか?」
『薬屋のひとりごと』アニメ第3話より
その理由は壬氏が悦に入った表情をしていると魅了されてしまうものがいるから・・・。
魅了されない人からしたらキモいけど…でもそれも魅力的?
そして東門の城壁にたどり着いた二人が見たのは城壁の上で踊る白い衣をまとった女性。
月明かりの下で踊る彼女はやはり美しく猫猫は思わずこうつぶやいてしまいます。
それは踊りの得意な中級妃、芙蓉妃でした。功労として武官に下賜されるという話を高順から聞かされます。
一見するとかわいそうに感じてしまうんですけどねぇ。人をものみたいに。下げ渡すとかさ…
猫猫の隠し事と芙蓉妃のねらい
想いを汲んだ報告
やぶ医者曰く芙蓉妃は↓こんな状態だった様子
2年前お目通りで得意の舞を失敗し一度も帝によるお手付きがなく、ずっと部屋に引きこもり状態。
下賜を思い悩んで夢遊病になったとも考思えますが…
調査を続行することに決めた猫猫。そして芙蓉妃のへやに向かおうとする際、やぶが「帰りずらいしれないかもさ・・」とつぶやいたのを聞いて猫猫は興味を抱いていました。
そして部屋をのぞける位置で芙蓉妃を眺める猫猫。幽霊は最初は北側に出ていたと聞いてとある考えに至ります。
そして翡翠宮での壬氏と玉葉妃への報告。猫猫はこんな話をします。
夢遊病はよくわからない病気。見受け話の上がっていた妓女。その話が出てから幽鬼でもとりついたかのように毎晩徘徊するようになってその見受け話破談になった。その後は徘徊はなくなり話が終わったとのこと。
猫猫は壬氏と玉葉妃に対し「妓女は見受け話が嫌で夢遊病になった」と話をすることで、「芙蓉妃も下賜が嫌で夢遊病になった」という見方を強めさせたわけです。
壬氏にはほかにも何かあるんじゃないかと少し疑われるようなことを言われますがそのまま報告は終わってしまいます。まぁ実際に猫猫は推理した内容を隠しておりその夜、月を眺めながら芙蓉妃のことを考えこうつぶやきます。
「うまくいけばいいけど・・・」
芙蓉妃のねらい
芙蓉妃が出立するまでの日々、玉葉妃は猫猫の様子がおかしく何か隠していることに気が付いていました。
そして出立する当日に本当のことを話すように猫猫に問いかけます。
それに対し猫猫は他言無用を念押ししこんな話をしていきます。
先の見受け話で夢遊病になった妓女に再度見受け話が上がる。今度は半分の金額で見受けが成立。それは実は詐欺。二人の男と妓女がグルでした。最初に片方の男が見受け話をして女が夢遊病になったフリをして破談。そのあともう一人の本命の男が見受け話をすることで半額で妓女をもらい受けたというもの。
猫猫はその妓女と芙蓉妃は同じだと考えていました。
今回芙蓉妃が下賜される相手の武官は同じ故郷の幼馴染。
離ればなれになる前、芙蓉妃と幼馴染の武官は両想いではありましたが立場の違いで結婚することができず。芙蓉妃が後宮に輿入れすることになってしまいました。
そこで芙蓉妃はわざと最初のお披露目で得意の舞踏を失敗し興味を持たれないようにした。そして身ぎれいなまま幼馴染へ下賜されることに。ただ、ほかの男のものとなる芙蓉妃に帝が再度興味を持ってしまう可能性がありました。それを避けるために芙蓉妃は夢遊病のフリをしました。
そして幼馴染は異民族討伐の武勲を立て芙蓉妃の下賜という褒賞を手に入れたのでした。
また異民族討伐の舞台は東。そして芙蓉妃の踊っていたの東門の城壁。無事の帰還を祈っていました。
と以上はあくまでこれは猫猫の推測。玉葉妃と猫猫の立場では見ることができないので断言ができません。
その後、武官と芙蓉妃の様子を見ることができる視聴者はそれが事実だったとわかるような演出をされています。
その推測を聞いた玉葉妃は猫猫にとある質問をするのですが、それに対する猫猫の答えはこの時代背景では微妙なんでしょうがとても共感してしまうものでした。
そしてシーンは変わり夕暮れどきに猫猫はこうつぶやきます
「恋が女を美しくするのであればどんな薬になるだろう?」
もしかしてこの瞬間は猫猫も恋に興味を持ったのでしょうかね。
なにせ彼女にとっての薬は興味関心の塊ですから。
まとめ!!
調査を進めていく中で猫猫はよく芙蓉妃の考えに至ることができたなぁと感心してしまう回でした。
たまたま、花街であった見受け詐欺の話を覚えていたからでしょうけどいろんな出来事が彼女の引き出しになっていてすごいなぁなんて思いましたし何より
もしかして帝も最後のほうは気が付いてたんじゃないかとも感じなくもないけれど・・・。障害があったからこそ思いを強めあいきっと結ばれた後は仲良くやっていることでしょう。まぁ、今回の二人はうまくいったけど同じような形で決められた結婚のせいで生まれた悲恋はきっとたくさんあったのでしょうね。
それにしても玉葉妃は芙蓉妃がうらやましいと言ったときに故郷にいる誰かを思い出したんですかね。もしくは最初から結婚に自由がないことを受け入れて育ってきて幼馴染と恋を育むという事自体がうらやましいと感じてしまったんでしょうか?
現代の僕たちからしたらなかなかわからない感覚でしょうな。
そんなわけで執念の恋愛成就の回という事でめでたしめでたしという事で。
壬氏の狙いを知ってからまたみると違った見方もできるので何回も観れて面白いですよ~。
あっ『薬屋のひとりごと』アニメ1期の当ブログの感想記事は下記リンクからどうぞ。